- 2019.07.03
- 2021.12.13
- その他
結婚式で生い立ちスライドの演出を入れるタイミングとは?
結婚式で人気の映像演出となる生い立ちスライド。幼いころから順番に今に至るまでのプロセスを、写真を音楽の流れに合わせてご覧いただくものです。そんな生い立ちスライドをご用意して頂くには、プロに頼んだり、手作りしたいと考える方はたくさんいらっしゃるかと思います。
そして、やろうと決められたお客様に関して、次はどのタイミングで実際に流そうか悩まれる方もいらっしゃるかと思います。ただし、お客様とお話をしていると、生い立ちスライドを上映するタイミングとは1パターンのイメージしかないように感じられる事が多く、今回はそんな「生い立ちスライド」の放映タイミングの可能性について、現役ウェディングプランナーの目線としてご紹介させて頂きたいと思います。
1.お色直し中
まず一般的に多いのが、お色直し中に放映するパターンとなります。
このお色直し中に流すパターンでも、2パターン隠れています。それは、
①料理のタイミングを見て流す
②お色直し入場前に流し、続けて入場する
が、私の中で上げられる基本的なパターンです。これは、各ウェディングプランナーの価値観によって、判断の仕方が様々なのですがどう流すので微妙に進行の流れ方が大きく変わってきます。
それについて更に深く解説していきたいと思います。
①料理のタイミングを見て流す場合を選択する場合
このパターンを選択するメリットとしては、
・食事を楽しむ
・時間を有効活用する
上記の事が上げられます。
まずお肉料理の見た目を楽しんで頂きたいというシェフのこだわりをゲストに伝えたい場合に、会場さんの方針として新郎さんの中座後から少し時間を空けて入れられる場合が多いです。
生い立ちスライド上映中は、気持ちが映像に見る事にいってしまうのと、何よりも会場が暗めという状況だからこそ、一番楽しみとなるメイン料理を存分に味わって頂きたい場合はそのようなタイミングにされる方が良いかと思います。
又、生い立ちスライドを流す時間はおおよそ5〜8分くらいが多いのと演出としてはゲストが飽きずに集中してご覧いただけるかと考えています。その中で、まるっとお色直しをしている中、演出で埋める事ができたらゲストも空き時間に楽しんで頂けるのと、仕上がったらすぐにお色直し入場ができるので、その後の写真タイムを1分でも長くとる事ができるというのがメリットですね。
この方法は、ふたりがゲストに伝えたい気持ちのこだわりの演出として取り入れるのではなく、待ち時間を有効にフランクに思い出を振り返りたい、ゲストのそのテーブルで交わす思い出話に花を咲かせたいというお客様にオススメしたいです◎
②お色直し入場前に流し、続けて入場する
このパターンを選択するメリットとしては、
・映像演出効果を有効に取り入れる
・お手洗いに行ったり、歓談を楽しむ時間がまとまっている
上記の事が上げられます。
映像演出効果を有効にとありますが、どういう事かと言いますとお色直し入場を迎えるゲストのテンションをあげるという意味が大きく含まれています。
会場を暗くしたり明るくしたりが何度も繰り返されたり、演出が単発であるとメリハリがなくなってきてしまいます。だからこそ、映像を放映するタイミングで会場を暗くし、お色直しの入場になる際に曲がガラっと変わり、会場がパッと明るくなったりスポットライトが登場したりすると、とても入場シーンが盛り上がってきます。
せっかくゲストをお待たせして衣裳チェンジをするのなら、このくらい雰囲気を作っても素敵です。
又、お手洗いに行ったり歓談を楽しむ時間がまとまっているという事に関しては、プランナーの私であったとしても出席する時に感じるのは、「今ってまだお手洗いに行っても大丈夫な時間かなぁ…」と会場の様子を伺ってしまう事があります。私でさえそう思うので、結婚式に携わる事のない通常のゲストの方たちは、もっと時間の流れなんて分からないと思います。
ゲストと会話を楽しんで、お手洗いに行こうと思ったら次の演出があるのでと、スタッフに声をかけられてしまうとちょっと戸惑ってしまう、そんなケースになる事を極力減らす為に演出で時間を埋めた進行にはしないのも方法の一つです。
これは、ヘアメイクさんの仕上げ方と当日のキャプテンの連携によっては、ふたりが仕上がった状態でもかなり待たせてしまうといったケースも想定されてしまうので、決めすぎず臨機応変に会場プランナーさんに判断して頂くといった事が一番得策です◎
ちなみに選曲方法としては、①の場合はバラードだったり会場をシンミリさせすぎない雰囲気の曲が良いかなと思います。
②の場合は、お色直し入場曲に向けての展開を想像して選曲して頂くと、更に演出効果が増してきます。
2.オープニングムービーの代わりとして
挙式後に花嫁さんはヴェールを外して髪型をチェンジされる方が多く、ゲストの皆さんは会場内に入ったら少しだけお待ち頂く時間が生まれてきます。そんな時間を有効に使うのが、この披露宴入場前のタイミングです。
・披露宴入場を迎える為のゲストのテンションが上がる
・ふたりの様子を振り返ってから、プロフィール紹介を聞くとイメージが膨らむ
上記のような効果がある為、このようなタイミングに入れる方がいらっしゃいます。
他にも、ヘアチェンジだけでなく、和装やカラードレスにお色直しをされるお客様はゲストをお待たせする時間が長くなる為、生い立ちスライドを挟む事によって待ち時間を軽減させる方法も得策だと考えています。
もしも通常のお色直しではなくヘアチェンジを待つだけの時間の場合は、オープニングビデオと同じくらいの3分程でスライドを編集される事をオススメします。ここで時間を使いすぎて、ふたりが仕上がって待つ時間が長くなってしまうと、とても時間がもったいないです。
個人的には、楽しめな曲をセレクトし、1曲の大サビまでスライドを作られて大サビからご入場されると、ゲストの感情を自然と盛り上げる事ができオススメです。
3.花嫁の手紙の前
クライマックスに向けて、感謝の気持ちを伝える一つの演出として取り入れたい方にオススメのタイミングです。
曲調としては爽やか系〜バラード系。曲釈としては、5〜8分で長くなりすぎないように。あと、写真に組み込むメッセージにこだわる事もオススメしたいです。
メッセージに組み込む内容としては
・家族のおかげでどんな風に成長できたのか
・ゲストと過ごした時間はどんな意味があったのか
・皆さんが私たちにとって大切な存在であるという事
・この人と出会えて私たちは今本当に幸せです
長すぎずシンプルなテロップに乗せて、上記のようなコメントが組み込まれてくると伝わる生い立ちスライドになってきます。
ちなみに、個人的にスライドの終わり方として、下記のような締め方はあまり上映時間のタイミング的に合わないかなと思っています。
例)「本日はお集まり頂きありがとうございます。これからもどうか私たちをよろしくお願い致します」
一般的に使われる言葉ではありますが、花嫁の手紙や感謝の気持ちを表現したい生い立ちスライドにしたい場合はメッセージがブレると感じてしまいます。
では例えばどんな言い回しだと良いのかと言いますと、
例)「皆さまのおかげでこの日を迎える事ができて今私たちはとても幸せです 〜ラストにふたりの名前〜」
のような、言葉の言い回しを使って頂く事を個人的にはアドバイスしたいです。なぜなら、一つ目の例の言葉は本当のクライマックスとなる新郎謝辞のタイミングまでとっておいた方が良いと思うのです。(もしくはエンドロールで使う)
難しいかもしれませんが、せっかくでしたら意味のある映像演出になるようにこだわってみてください◎
ただし進行がパツパツの場合、写真タイムがほとんどなくなってしまうのでその場合はオススメできません。歓談時間にゆとりがあり、写真を振り返る演出を通して感謝の気持ちを更に届けたい方に取り入れて頂きたいタイミングです。
4.挙式の入場前に
映像プロジェクターがが設置されている挙式会場の場合はもちろん、会場が暗くできる環境で、壁に真っ白な場所があったり、簡易スクリーンを置いたりする場合にできる方法です。
特にアットホームな時間を創りたい人前式の際に、取り入れてみるのも一つの方法です。
なぜ人前式の場合に良いかと言いますと、人前式とはふたりの誓いを聞いてゲストの皆さんに承認を頂くものです。挙式の時に、招待された方のパートナーの事まで知っているかと思うと、大体初めて見るという方もいらっしゃるのではないでしょうか。だからこそ、初めてご覧になった方の事を心から承認できるかというよりも、少しでもパートナーの事を知って頂いた方がゲストの気持ちも自然と承認しやすい雰囲気になるはずです。
そういった意味合いとして、挙式前に映像演出を取り入れる事も個人的に好きな演出です。
但し、厳かな雰囲気を出したい方にとってはオススメできないので、オリジナリティを出したい方に参考にして頂けたらと思います◎
5.写真のスライドを流しっぱなしにして、何かの演出の背景として取り入れる
一つの注目される演出ではなく、過ごす時間の中にさり気なく背景に映し出す上映方法も効果的です。
・受付の空間にモニターやプロジェクターで壁に流す
・披露宴が始まる前の迎賓中にプロジェクターに流す
・花嫁の手紙を読んでいる背景に家族との思い出写真をプロジェクターに流す
上記のように、何か行われている中に流したら時間をとられる事もなく思い出の写真を有効に皆さんにも楽しんで頂けます。
ふたりの思い出写真だけでなく、ゲスト全員がランダムに出てきたり、地元ではない田舎に嫁がれる新婦さんだったり、田舎に住んでいて都会で住んでいる新郎さんの場合、その街や地元の景色を映し出すのも素敵です。
6.場面を決める時に気をつけるべき点
人気が年々増してくる映像演出。
気をつける事があるとしたら、ふたりが知らないところで映像が用意される可能性も時にはあるという事です。特に余興に関しては、内容を知らされない事がほとんどだと思いますので、万が一お色直し中に流して、お色直し後に余興だった場合にまた映像演出という事も成りかねません。
そんな可能性も想定して、最終的に放映する場面は会場キャプテンやウェディングプランナーに判断を委ねるというのが一番だと思っています。一枚の紙の進行表通りに進めていくのではなく、当日繰り広げられていく状況に合わせてタイミングを変える方がベストな時もあります。
だからこそ、決めすぎずイメージだけは事前に膨らませながらも、最終的には一緒に計画を立ててきてふたりの価値観を理解した上で進めてくプロに信頼して任せてしまいましょう。順番が変わった?と思っても、全て理由がありますので不安にならず、おふたりはその時間を目一杯楽しんでくださいね。
生い立ちスライドを流すタイミングについて、様々なパターンがあるという事はイメージが湧きましたでしょうか?
せっかく時間やお金をかけて取り入れる演出。だからこそ、全体のバランスを見ながら専属のウェディングプランナーに相談しながら効果的な場面に取り入れてくださいね*