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Studio Line 前田さんにインタビュー「言葉にできない想いを私たちが音にのせます。」

「音楽の力」
音には不思議な力があります。普段は恥ずかしくて言えない言葉を伝えられたり。
正直に感情を出すことができたり、背中を押してくれる、勇気をくれる音楽の力。

わたしたちは人生の節目である結婚式の日に、この力を借りて心に残る空間作りをしています。
こんなわたしたちの想いに共感して、一緒に結婚式を作ってくださるのがStudioLineさん。
ただ選曲をする打ち合わせではなく、おふたりと向き合うために、丁寧に時間をつかってくださる方々。
当日には、おふたりの思いを代弁し、ゲストの心も動かすあたたかい音で、空間を作ってくれる。

今回はそんな大切な仲間のひとりにインタビューさせていただきました。

空間を扱う仕事

LAPPLE:「改めてになりますが、前田さんのお仕事とは?」

前田さん:「私たちは、空間という生ものを扱う仕事だと思っています。

結婚式の場合、当日使う曲は、事前に決めておくと思うんです。
『この曲が好きだから、盛り上がるから、いい雰囲気になりそうだから。』と。でも、それってあくまでも想定で、空間ってその場で変化するので、その時にならないと誰もわからないんですよね。」

LAPPLE:「実際の結婚式のエピソードとかありますか?」

前田さん:「例えば、先日のある結婚式の挙式で、新郎さんが、僕のキャラ的に入場した瞬間、笑い声やいじられるのが想像つくと、事前の打ち合わせでおっしゃっていたんです。正直、私たちもなんとなくそんな感じかもなと思うようなお茶目な方でした。
でも当日の入場シーンでは、いじるような笑いではなく、優しい笑顔で見守り、温かく祝ってくれるゲストのみなさま。その姿をみて、新郎も思わず涙されていたんです。
私たちは、予定していた音から、その場で迷わず変更しました。

こんなふうに、その場で演奏する音を変えられるのが生演奏です。音は、精神的にも物理的にも、人を動かせると思っています。
入場のタイミングも音、雰囲気を切り替えたい時も音。
特に、司会者さんとは深くつながっていて、司会者さんがノッてくれる音を出せば、司会者さんの言葉が変わる。司会者さんの言葉が変われば、サービスの方の動きが変わる。そうしていたら、ゲストの心が動くんです。

人として向き合うこと

LAPPLE:「お仕事をする上で大切にしていることはなんですか?」

前田さん:「空間を扱う仕事だからこそ、私たちは常に、人と向き合う姿勢を大切にしています。
お客様とお話しする時は、ひとつの言葉で理解しようとしないようにしていますね。言葉って本当に難しくて、一発で言語化できる人なんていないと思うんです。「明るい」「楽しい」こういった言葉ひとつとっても、イメージしているものは、ひとりひとり違う。だから、知りたいことがひとつあったら、いろんな方向から話すようにしています。立体を読み解く感覚ですかね。一点を見るのではなく、いろんな角度で。

LAPPLE:「私もお客様とお話しする中で、いろいろな角度で捉えることは意識しています。難しく感じることはありませんか?」

前田さん:「そうなんです、難しい。打ち合わせの中で、お客さんに聞いたことで返ってくる言葉って、表面上の本当にわずかなことで。

よくあるのは、『入場曲はこれでお願いします。歌詞がすごくいいし、みんな知っている曲だから。』という言葉。でも、それって結婚式という大事な日のためでもなければ、ふたりのための曲ではない。

そして、さっきの結婚式の例みたいに、当日の雰囲気なんて誰にも想像できないはず。もし、想像はできても、実際当日になってみると、想像と違うことだってあるんです。

知らない引き出しを渡してあげる感覚ですかね。“そういうもの“と思っていることは案外違うことばかりなので、こういう方法もあるんだよと常に提示するようにしています。こういう方法の方がふたりの思っていることに近づくと思うと。
ただおふたりの希望に応えることは、すごく簡単なことだと思っています。でも、ただ頼まれた仕事だけやっていても意味ないと思うんです。だって、それはプロとして当たり前だから。」

仲間とのコミュニケーション

LAPPLE:「お客様との向き合い方以外で、意識されていることがあれば教えてください。」

前田さん:「お客様はもちろんですが、仲間とのコミュニケーションもすごく大切にしています。
私たちは、結婚式に携わらせていただく時、サウンドコーディネーターというポジションを毎回置いています。ちなみにこれは、私たちがつくった言葉なので、一般的な言葉ではありません(笑)
サウンドコーディネーターは、自分自身がプロのミュージシャンであり、音を扱うことができるひと。そして、

『お客さんが言葉にできない思いを、音を使って形にしていくこと』

これを実現するために、普段から、私たちがお互いにコミュニケーションを大切にしています。」

LAPPLE:「具体的にどんなコミュニケーションを取られているんですか?」

前田さん:「そうですね。割となんでも話しますよ。
結婚式で言えば、『結婚式を挙げる人が減っている今、このふたりはなぜ結婚式をあげるのか、なぜあげないのか』こういうのって、ネットで調べたら統計みたいな答えは出てくると思うんですけど、そうではなく、僕はこう思うっていうのを自分たちの角度でそれぞれ話しています。

こんな会話に加えて、『自分は」何を表現したいミュージシャンなのか』『これからの人生をどう生きていきたいのか』
メンバーとはこんなことまで話すようにしています。
曲を演奏したり、求められた音を出すことは、「楽器を扱う」というスキルだと思っていて。もちろんこれがベースにあって、大前提なんですけど、それだけでは、ただの演奏者なので。」

「こんなコミュニケーションをとっているからこそ、その場その場のシーンで、『他のメンバーがこの音でいくなら、じゃあ僕はこれでいくね』ってなれるんですよ。別にその時の音は統一されていなくても良くて、その方向が、今のその空間、結婚式でいえばふたりに向いていればいいんです。それぞれの音が混ざっているのが、表現だから。」

音に想いをのせる

LAPPLE:「いつもStudioLineさんの素敵な演奏に魅了されていますが、普段どう過ごされているのか、正直予想がつかないです。当日の演奏以外の時間や結婚式の前はどんな風に過ごされているんですか?」

前田さん:「そうですね、結婚式を迎える前の事前準備はもちろんしています。でも、それは予定の曲を練習するということではなく、毎日楽器に触れたり、チームでセッションしたり。ミュージシャンのライフスタイルとしては日常ですね。リハーサルをしても当日変わるのが当たり前なので。
当日会場に着いたら、まずチームでふんわりと、こんな感じでいこうかなという話はしています。人の心の琴線に触れるギリギリを攻めたいので、思いの届きやすい音量と、音質などは入念に確認しますね。」

LAPPLE:「ミュージシャンのライフスタイル、すごく格好いいですね。では、最後にこれから結婚式を考えられている方に向けてのメッセージをお願いします。」

前田さん:「結婚式って、生演奏が自分たちのためだけに弾いてくれる人生で唯一の日といってもいいと思うんです。お客様には、シンプルにその貴重な体験をしてほしいって思いますね。
とくに、結婚式の形に迷っている人とか悩んでいる人には、私たちに携わらせてもらいたいと思っています。
とことん向き合って、言葉にできない想いを私たちが音にのせます。」



Profile
前田 朋輝(まえだ ともき)

「Artist×Business」をコンセプトに中川博登(Studio Line CEO)が設立したアーティスト集団の会社Studio Line。”日常に音楽を”を目指し、アーティストとビジネスの垣根を越えた環境づくりをすることで、アーティストの価値を上げ、また社会の心を豊かにするエンターテイメントを創造し続けています。 

また、Studio Lineは、現在のウェディング業界での音楽の在り方について、アーティストの角度からウェディングの可能性を追求できることがあるのではないかとウェディング業界に参入いたしました。既存の曲の演奏ではなく、おふたりのコンセプトや想いをカタチにする即興演奏を行い、今では年間1,000件以上もの結婚式のサウンドコーディネートに携わらせていただいております。 

Studio Lineのプランニングディレクターを務める前田さんは、自身もミュージシャンだからこそ見える角度から、ご家族やご夫婦の心の琴線に触れるヒアリングを行い、数々の結婚式のサウンドコーディネートをなっています。 

StudioLine Instagram @studioline_for_wedding 

前田さん Instagram @lineband_studioline_maeda_bb

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