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料理だけではない価値を提供する出張シェフYour Chef

「情景が一生心に残る結婚式」を共に創り上げる仲間たちを紹介していく新企画の第3回目。

今回は、さまざまな場所で料理を作っている出張シェフYour Chef代表の石原シェフにお話を伺いました。

この出張シェフとは、ご自宅やイベントなど、お客様のニーズに合わせたシーンにシェフがお伺いし、本格的な料理を提供するサービスのことです。

食材や食器類も持参し、目の前で料理を仕上げていく、つまりあなただけのシェフになってくれるのです。

いつも、結婚式場やレストランではない会場で料理を提供したい時に頼らせていただいているYour Chefさん。ブランドが誕生してから今に至るまでの道のりやこだわりを、シェフに変わって皆さまにお届けいたします。

1. 出張シェフYour Chefのご紹介

最近ではテレビでも特集をされるほど、人気実力ともに名を広めているYour Chefの石原シェフ。

まずは今のサービススタイルが誕生するまでを追ってみましょう。

◇今に至る道のり

生まれは愛知県西尾市。両親は海苔店を営んでいて、間近でその働く姿を見てきました。

高校卒業後は、辻調理師専門学校のフランス・イタリア料理マスターカレッジに入学。

卒業後は、東京にあるスペイン料理店、イタリア料理店で料理人の修行を始めます。

東京で経験を積んでから愛知県に戻り、人気の結婚式場でフレンチ料理、パティシエとしてキャリアを重ねます。

(実はこの結婚式場は、偶然にも私たちラップルメンバーと同じ会社勤めだったのです)

結婚式場を退職して2017年に、家業である石原海苔店で働く傍ら個人で出張シェフを始めます。

この出張シェフサービスを始めて2年ほどはひとりでお客様のご自宅や、イベント時の料理を作っていたようです。

そして2018年には相方である青松シェフとの出会いがあり、石原シェフの元で勉強をしたいと2019年5月にメンバーとして加わりました。そのようなキッカケも重なり、石原海苔店料理部門Your Chef を立ち上げ、オーナーシェフとなります。

現在では、年間約400件もの出張料理サービス、ケータリングを行っています。

◇転機となった出来事

東京のレストランや、愛知の結婚式場で料理人を経験したのちに、海苔店の仕事を手伝う形で実家に戻ってきた石原シェフ。

家業を継ぎながらも、調理師だった頃の事を考え何かをしたいと思う気持ちが強くなってきました。

そんなとき、色々な人に相談し意見を聞いている中で、1人の方が「味見してやるから家で作って」と言われたのがターニングポイントになりました。

その言葉のまま日にちを決め、皿を買い、エプロンを新調し、メニューを構成し向かいました。

今ほどケータリングという言葉でさえ、メジャーではない時代。

その頃を振り返ると、準備のワクワク、当日のドキドキ、終わった後の達成感は、今までの人生で味わったことのないものになったということです。

2. 出張シェフに求められるもの

出張シェフとなどのようなスキルが必要になってくるのでしょうか。

お話を伺っていくと、一般的な料理人との違いも見えきました。

◇コミュニケーション能力

多くの料理人は、作り手の顔が見えないものです。

一流ホテルでも、有名結婚式場でもお客様が厨房の中を見ることはできず、料理人とお客様が顔を合わせる機会はありません。

しかし、出張シェフの場合は、作り手がお客様の目の前で作ることがほとんどです。

一般家庭での依頼の場合、キッチンを借りて調理する際に、リビングではお客様が楽しみにしている様子が見れます。

これが出張シェフの醍醐味であり、Your Chefが料理人として大事にしているコミュニケーション能力が発揮される空間となります。

料理を作っている最中や、サービスしながら、洗い物をしているときなど、常にお客様の表情や会話、温度感を意識しています。

あくまでもお客様の空気感を大事に、必要なタイミングを逃さずにコミュニケーションを取れる料理人というのは、全国探しても珍しいのではないでしょうか。

ただ石原シェフは、このコミュニケーションこそが最大の武器だとも言います。

料理の腕だけではなく、人柄の良さと話し方も磨き続けているからこそ、唯一無二の料理人になっているのだと感じました。

「キッチンの隣に座っているお客様の笑顔をどれだけ創れるか」を大事に取り組んでいるのです。

◇レストランとの違い

2017年に始めた出張シェフサービスですが、2021年には出張シェフを利用した方が使用できるレストランもオープンさせました。

最大12名の完全予約制のレストラン。

出張シェフとレストランオーナーの2つの考え方についてもお伺いしました。

なるほどと感じた事は、レストランの場合は100%オーナーシェフの腕にかかっている。

言い換えると、オーナーシェフが作りたいものを作り、それを食べたいと思う方が利用するということ。極端に言えば自分のエゴが100%込められたものであって、お客様の理想を叶える場所ではないという事です。

こんなメニューを召し上がってもらいたい、この1品で勝負したい。そんな風に考える方もいると思います。

だからこそオーナーシェフ自らが自分の料理に満足、納得していないといけないのです。

しかし、出張シェフの場合はそうではありません。

自分の表現力7:お客様のニーズ3ほどの割合で考えてメニューを構成されているそうなのです。

レストランは ” お客様が足を運んで食べにいくもの ”

出張シェフは ” お客様の元で料理を作り召し上がっていただくもの ”

お客様の希望にそえるようにと考えているのです。

だからこそ、リピーターさんの場合は、以前お出ししたメニューは出さずに、毎回新しい内容を考えて提供されています。

その分仕込みが大変にはなりますが、お客様の満足度が上がっていることを実感しているとおっしゃっていました。

3. 当日までのプロセス

続いては現場で料理を作るまでのプロセスについてご紹介します。

◇メニュー構成

依頼を受けてからまず始めに行うのは、料理イメージを固めること。

場所や、人数、時期を考慮してメニュー内容を決めていきます。

例えば、冬だとグリル(焼き)より煮込みの方がいいのかとかを考慮します。

そして、肉と野菜は自分たちで買いに行って集めます。

旬のものを旬で召し上がっていただくことを大事に、地元の食材をメインにしています。

いい食材を自分たちの目で選ぶというところには驚きました。

◇下準備が9割

ご自宅やイベント会場で料理を作る場合は、レストランに比べて設備が整っていないことがほとんどです。

電気やガスがない環境では、発電機やゲスコンロも持参し、どのような場所でも料理を作れる場所にしてしまう。

そのため、事前準備が料理の9割を占め、残り1割未満を現地の環境に応じて仕上げていきます。

年間400組もの出張シェフを石原シェフ、青松シェフの2人で行う裏側には、現場以上に大変な仕込みも行なっていました。

ひとりで行っているときは、寝る間もないほど多忙でしたが、2名体制になってからは少しゆとりを持つことができるようになったということです。

4. 出張シェフのやりがい

出張シェフで、当初はお客様のご自宅からスタートしたサービスですが、私たちが始めて結婚式の料理を依頼したのは2020年でした。

もともと結婚式場でも勤めた経験がある石原シェフ。

結婚式という特別な1日に携わりたいと思う気持ちはなぜなのか。

◇結婚式への想い

20代前半で経験した結婚式場での料理人の仕事。

初めて結婚式の仕事に出勤した日のことは今でも忘れることはないほど印象に残っているとのこと。

石原シェフと私たちが勤めていた会場は、パーティ会場と厨房がオープンキッチン越しに見える造りになっていました。

料理を作りながら、ゲストの表情を見れたり、パーティ会場で流れているBGMやマイクの声も厨房内に入ってくるので、今は何が行われているのかも感じながら料理を作ることができる環境でした。

それでも、当時の料理長の配慮で、結婚式を見たことがない石原シェフに、初めての結婚式はパーティ会場で見てきてもいいよと言ってくれたのです。

そして目にしたものは、新郎新婦が涙ながらに気持ちを伝えるシーンや、ゲストの祝福が新郎新婦に贈られる時間。

とにかくその時間に感動して、涙が流れるほどでした。

そこから結婚式には特別な思い入れが生まれ、出張シェフというサービスだからこそできる結婚式料理をご提案したいという想いが芽生えられのでした。

結婚式の魅力は何かと尋ねると、友人も家族も一同に集まってもらう日。

それぞれの物語が感じられるのが結婚式だとおっしゃっていました。

人が自分のために集まってくれる機会というのは、結婚式とお葬式くらいと言われます。

そして、結婚式はみんながお祝いしている状態で、全員が幸せを感じられる時間。

ゲストとして列席する側でも感じるけど、作り手として携わることで味わえる気持ちだということです。

新郎新婦のおふたりには、一生のうちに何度も味わえない特別な1日。

みなさまが物語の主人公なので、結婚式をしたいと思う気持ちを大切にしてほしいと感じていらっしゃいます。

そんな結婚式の料理だからこそ、五感を刺激し、食事をしながら楽しい思い出や感動を提供したいと思っている石原シェフ。

ちなみに、通常レストラン営業している場所での結婚式では、料理は既存のものをお客様に提供するスタイルとなることが多いです。

通常営業もしながらということで、使用する食材も決まっているということも。

ただ、Your Chefが手がける出張シェフでのウェディングの場合、会場もさまざまなので0ベースでメニュー構成から考えます。

ときには、野外や公共スペースなど、お客様の希望に合わせたウェディングステージが用意されています。

そこに、遊びココロを効かせて仕上げていくのが理想のスタイルだとおっしゃっていました。

料理だけではなく、結婚式場時代に養ったウェディングケーキを作るスキルも今に生かされています。

実際に結婚式の現場を依頼した際には、お客様との打ち合わせを行い、愛知県外出身の新婦様でしたので、地元の名産を使ったドリンクやデザートをご提案いただきました。

◇この先の展開

ウェディングはもちろん、完全予約制の自社レストランもあり、出張シェフサービスも行う石原シェフ。

やっていてより楽しいと感じるのは、レストランよりも出張シェフの方だとのこと。

緊張はするけど、その場に行ってお客様の反応を見ながら作れるのが何よりのやりがいだそうです。

ただ、出張シェフではできないことを、レストランではやりたいという想いもありました。

設備が整っているからこそ、お皿自体を温めて提供できるなど、恵まれた環境で行えるからこそ味の面でクオリティの高いものを追求していかれるそうです。

そして、この先は出張シェフの石原ではなく、Your Chefとして名前を広げていきたいとのことでした。

個人の名前が有名になっていくのではなく、Your Chefというチームが世の中で評価されたい。

料理人という個人でもありながら、チームとしてのビジョンが明確だったのです。

以前、青松シェフとお話しした際にも同じように、Your Chefの名前を日本だけではなく、海外でもやってみたいということを伺いました。

確かに、食材と調理道具さえあれば、どこでも出張シェフとしては成り立ちます。

そこに、Your Chefが大事にしているお客様とのコミュニケーションスキルがあれば、もっと多くの可能性があると感じました。

「出張シェフとして料理を作るのと、お客様とのコミュニケーションは同じくらいのやりがいがあるんです。」

そうおっしゃる石原シェフ。

その証拠に、リピーターされるお客様が多く、中には月2回も利用されるファンもつかれているほど。

さまざまな記念日や、日常の中で少し豪華な料理を食べたいと思った時に、気軽に声をかけられる関係性になっているのだと感じました。

5. 出張シェフ情報

◇詳細

【住所】

直接お問い合わせくださいませ

【営業時間】

不定休

完全事前予約制

【電話番号】

0563−72−2818

◇まとめ

今回は、私たちもオリジナルウェディングを行うにあたり、料理で新郎新婦とゲストの満足度を高めることができる出張シェフ・Your Chefの石原シェフにお話を伺ってきました。

結婚式という思い出の味は、レストランウェディングを選択し、そのレストランに出向かないともちろんその大切な日に楽しんだ味は楽しめません。

でもYour chefさんと結婚式を創ることができたら、その日で終わりではなく、その先の人生の中でも身近に関わっていくことができるのです。

結婚記念日だったり出産記念や還暦祝いだったり。。。

レストランに行くのもいいけど、おふたりの新居に大切な方を招いておもてなしをする事ができちゃうのです。

LAPPLEがYour Chefさんとタッグを組むときは、必ずおふたりとのお打ち合わせの時間を大切に行なっていきます。おふたりの想いを伺って、真心と情熱を込めてオーダーメイドで仕込みをして迎えるハレの日。だからこそ、おふたりにとってもこの料理というコンテンツは、とても身近に感じられているのが大きな特徴だと感じています。

生涯頼りたくなるシェフとの出会い。

LAPPLEとつくるこの結婚式を通して、おふたりの人生がもっともっと楽しみになる。この繋がりを通して、生き方さえもワクワクさせてしまう、そんなキッカケづくりになっていったら嬉しいです。

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